SMTP認証(SMTP-AUTH)とは?わかりやすく解説

セキュリティ

「SMTP認証」とは、メール送信時に行うユーザ認証システムのことです。「SMTP-AUTH」と呼ばれることもあります。

SMTP認証は、メール送信時にIDとパスワードを入力することで「正規のユーザ」が送信したメールであることを確認します。

「正規のユーザ」=一般人
「正規ではないユーザ」=悪意をもった人・悪用することを考えている人・クラッカー

かつては、SMTPサーバー(メール送信用サーバ)を誰でも自由に利用することができました。
それはそれで大変便利だったのですが、その自由さを逆に利用して「正規ではないユーザ」が、ウイルスメール・スパムメールをバンバン送りまくっていました。昔はメール送信時にユーザ認証がなかったせいで、誰でも無差別にメールをバラ撒くことができたんです。

そんな行為が問題視され、開発されたのが「SMTP認証(SMTP-AUTH)」でした。
SMTPサーバが認めたユーザ(正規のユーザ)しか、メールを送信できなくしたのです。その結果、世に出回るウイルスメール・スパムメールの数を一気に減らすことに成功したのですね。

SMTP認証に使用するのは、587番ポート!

SMTP認証がまだ存在しない頃、メール送信時に利用されていたポートは「25番ポート」でした。

しかし現在では多くのプロバイダが25番ポートを制限して、代わりにSMTP認証を備えた「587番ポート」を解放しています。
この取り組みを「25番ポートブロック(略:OP25B)」と呼びます。ウイルスメール・スパムメール撲滅のために実施された大切な取り組みです。
ですが25番ポートブロックは予告なく実装されるため、一般ユーザは「ある日突然メールが送れなくなったぞ?!」と混乱する羽目になりました。

もしもそんな方がおられましたら、メールアドレスを提供している会社が25番ポートブロックを実施しているかどうか、マニュアルページを確認してみるといいでしょう。
もし実施している場合は、メールソフトのサーバー設定から587番ポートに変更すればOKです。問題なく送れるようになるはずです。

465番ポートって何?

587番ポート以外にも、利用できるポートがもう1つ存在します。それが「465番ポート」です。

「465番ポート」には、「SMTP over SSL(略:SMTPS)」という名前の”暗号化技術”が搭載されています。
では587番ポートはどうかというと、実は587番ポートには暗号化技術が搭載されていないんですね!
メール本文が丸見えな状態で送信しているので、もし誰かに盗聴されようものなら一発で中身がバレてしまいます。

機密データ(パスワード・社外秘情報・クレカ番号など)を送信する際は、できるだけ465番ポートを利用するようにしましょう。

ちなみにGmailは465番ポートのみを採用しているので、そのあたりは安心して利用できますね。
Yahoo!メールは各自で選択できるんだったかな?気になる方はメールソフトのサーバー設定を確認してみてください。


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